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Inspiceスパイス事典アッサム・ティーCTC
アッサム・ティーCTC(アッサム・ティーシーティーシー)
Assam CTC Tea

アッサム・ティーCTC

ミルクに負けない、チャイのための紅茶

アッサム・ティーCTCは、インド・アッサム地方の紅茶です。CTCは茶葉を潰して裂いて丸める製法のことで、短時間で濃く出るためチャイに向いています。

アッサム・ティーCTCとは

学名
Camellia sinensis var. assamica
科名
ツバキ科
使用部位
葉(発酵させたもの)
原産地
インド・アッサム地方
主な産地
インド・アッサム州
和名
紅茶
別名
CTC(Crush, Tear, Curl)
流通の形
粒状の茶葉

CTCという名は Crush(潰す)Tear(裂く)Curl(丸める)の頭文字です。葉の形を残す通常の紅茶とは、加工の思想からして違います。

どんな香り

麦芽のような香ばしさと、しっかりした渋み。アッサムの紅茶は、コクが濃く出るのが持ち味です。ダージリンのような繊細さとは別の方向にあります。

CTC製法は、この濃さをさらに引き出します。茶葉を細かく砕くので、湯に触れる面が増えて、短時間で成分が出る。牛乳を入れても負けない濃さが、数分でつくれます。

そして意外なことに、チャイの香りの主軸はスパイスではなく茶葉のほうです。紅茶自体が六百種類ほどの香りの成分を持っていて、その上にスパイスが乗る。土台が紅茶で、スパイスは装飾——という順番になっています。

香りの行き先

アッサム・ティーCTC

意外に近い

紅茶の香りは六百種類ほどの成分からできています。そのいくつかは、コリアンダーやローリエ、クローブといったスパイスと共通のもの。チャイでスパイスと紅茶が馴染むのは、もともと同じ香りを分け合っているからです。

一緒に使うと伸びる

甘さで受ける

アッサム・ティーCTCの香りが、どの方向へ伸びるか

意外に近い素材

クローブ

茶葉と、花のつぼみ。まったく別の植物ですが、香りの成分をひとつ分け合っています。チャイにクローブを入れるとよく馴染むのは、後から足したものが偶然合っているのではなく、もともと同じ香りを持っていたからです。

コリアンダー

紅茶と、カレーの種子。同じ棚に置くことはまずありませんが、香りの主軸が共通しています。Inspiceのチャイにコリアンダーが入っているのは、この近さの上に成り立っています。

一緒に使うと伸びる素材

甘さで受ける ── カシア、トンカ豆

渋みを甘い香りが受け止める方向。チャイの基本形で、砂糖を増やさずに甘い印象を上げられます。

高さを足す ── カルダモン、馬告、チムール

濃く重くなりがちなアッサムに、抜け道をつくる方向。柑橘と清涼感が入ると、一杯が軽くなります。

熱を入れる ── ジンジャー、ブラックペッパー

インドのチャイの定番。渋みと熱は同じ方向に働くので、一杯に芯が通ります。

料理への応用

入れどき

少量の水で煮出す

茶葉

濃く出る。牛乳を入れる前の土台。

チャイ

牛乳を加えて煮る

煮出した茶液

乳脂肪が香りを受け止め、渋みが丸くなる。

チャイミルクティー

短く淹れる

茶葉

渋みが出る前に切り上げる。

ストレートティーアイスティー
アッサム・ティーCTCを、いつ入れるか

少量の水で煮出す茶葉

最初は少量の水で煮ます。いきなり牛乳で煮ると、茶葉から成分が出にくい。水で濃く出してから牛乳を入れるのが、インドのチャイの手順です。

牛乳を加えて煮る煮出した茶液

牛乳を加えて、沸きそうになったら火を弱める。吹きこぼれる直前が飲みごろです。

短く淹れる茶葉

CTCは短時間で出るので、ストレートで飲むなら2分ほどで十分です。長く置くと渋みだけが強くなります。

分量の三段階(マグカップ1杯の目安

軽く小さじ1紅茶の香りが淡く出る
ふつう小さじ2牛乳に負けない濃さ。チャイならここ
濃く大さじ1はっきり濃いチャイになる

CTCは短時間で濃く出ます。長く煮出すと渋みが立つので、量で調整するほうが確実です。

この食材と合う理由

牛乳、砂糖、生姜、カルダモン、カシア。それに菓子。チャイの素材と広く合います。渋みとコクが土台にあるので、甘さも辛さも受け止められる。牛乳を入れても薄まらない濃さが、この茶葉の存在理由です。

繊細な香りの素材とは合いません。アッサムの濃さが覆ってしまいます。

うまくいかないときの直し方

  • 渋くなった煮出しすぎです。CTCは短時間で出るので、時間ではなく量で調整してください
  • 色が出ないいきなり牛乳で煮ています。最初は少量の水で濃く出してから、牛乳を加えてください
  • 牛乳を入れると味が消える茶葉が足りていません。チャイならストレートの倍の量が目安です

一皿の設計例

基本のチャイ。少量の水で茶葉を煮出し、生姜とカシアを入れて、牛乳を加える。砂糖はお好みで。手順を守れば、それだけで店の味に近づきます。

選び方・保存

粒状の茶葉です。細かいぶん湿気を吸いやすいので、密閉を確実に。

開封後は半年ほど。香りが落ちてきたら替えどきです。

匂いを吸います。香りの強いスパイスと同じ容器に入れないでください。

Inspiceでは、どう使っているか

Inspiceは、アッサム・ティーCTCをチャイ全種に使っています。9つのブレンドすべてで、原材料表の上位です。

赤糖に次ぐ二番目、というのがCHAInstantでの位置です。つまり、いちばん多いのは甘さで、次が茶葉。スパイスはそのあとに来ます。チャイの土台は紅茶であって、スパイスではありません。

実際、香りの側から見ても同じことが言えます。紅茶が持っている香りの成分のいくつかは、コリアンダーやクローブと共通のものです。チャイでスパイスが茶葉に馴染むのは、もともと同じ香りを分け合っているからで、後から足したものが偶然合っているわけではありません。

アッサム・ティーCTCが働いている商品

アッサム・ティーCTCは、Inspiceの9つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。

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よくある質問

CTCとはどういう意味ですか?

Crush(潰す)Tear(裂く)Curl(丸める)の頭文字です。茶葉を細かく砕いて粒状にする製法で、湯に触れる面が増えるため短時間で濃く出ます。牛乳に負けない濃さが必要なチャイに向いています。

ふつうの紅茶でチャイは作れますか?

作れますが、薄くなりやすいです。茶葉の形を残す通常の紅茶は、成分が出るのに時間がかかる。牛乳を入れると香りが負けてしまうので、チャイならCTCのほうが確実です。

チャイの香りはスパイスが主役ですか?

じつは紅茶のほうが主軸です。紅茶自体が六百種類ほどの香りの成分を持っていて、そのうえにスパイスが乗る。しかも共通する香りの成分があるので、両者は自然に馴染みます。

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