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Inspiceスパイス事典ピーナッツ
ピーナッツ(ピーナッツ)
Peanut

ピーナッツ

香ばしさとコクの推進力。落花生

ピーナッツは、マメ科の植物の種子です。ナッツと呼ばれますが木の実ではなく、土のなかで実る豆です。

ピーナッツとは

学名
Arachis hypogaea
科名
マメ科
使用部位
種子(焙煎)
原産地
南米
主な産地
中国、インド、アメリカ、アルゼンチン
和名
落花生(らっかせい)、南京豆
別名
ピーナッツ、グラウンドナッツ
流通の形
焙煎(粒/粉/ペースト)

花が咲いたあと、茎が地面に潜って実をつけます。「落花生」という和名は、その様子をそのまま言い表しています。

どんな働きか

香ばしさです。それも、焙ったナッツのなかでいちばん強い部類です。焙煎で生まれる香りの成分が、揮発する成分全体の三割近くを占めます。数字で見ても突出しています。

生のピーナッツを食べたことがある方は、あの淡白さを覚えているかもしれません。豆の味はしても、香ばしさはない。あの香りは、すべて焙煎がつくったものです。

そして油脂が多い。この油が舌に残るので、香ばしさが長く続きます。少量でも印象に残るのは、香りの強さと油の残り方の両方によります。

働きの地図

ピーナッツ

意外に組める

焙る前は、ほとんど香りがありません。ごまもピーナッツもひよこ豆も、生のままでは無口です。130℃を超えたあたりから、香ばしい成分が一気に生まれる。この一群は「加熱が香りをつくった」素材どうしで、だから互いによく馴染みます。

一緒に使うと伸びる

ピーナッツが、どの方向へ働くか

意外に組める素材

カカオニブ

焙った豆と、焙った豆。カカオも植物の種子で、どちらも焙煎で香りが生まれます。チョコレートとピーナッツという定番の組み合わせは、香りの生まれ方が同じだからこそ成立しています。

マスタード

香ばしい豆と、鼻に抜ける刺激。方向が違いますが、マスタードも油ではじけさせると香ばしさが出ます。InspiceのNUTTY FLAREでこの二つが同じ一本にいるのは、この関係です。

一緒に使うと伸びる素材

香ばしさを重ねる ── ローストひよこ豆、白ごま、ピスタチオ

焙煎という同じ工程を通った素材どうし。重ねると香ばしさが単調にならず、層になります。

苦みと組む ── カカオニブ、ピュアココア

香ばしさに苦みを添える方向。甘くしなくても、菓子のような満足感が出ます。

辛さと組む ── 唐辛子、ハバネロ、ジンジャー

東南アジアの定番。油脂が辛さを運ぶので、辛さが均一に広がって角が取れます。

料理への応用

使いどき

粗く砕いて散らす

焙煎した粒

食感と香ばしさが同時に出る。

サラダ炒め物

すってペーストに

焙煎した粒

油が出てとろみになる。ソースの土台。

和え物タレスープ

粉にして最後にふる

香ばしさがまっすぐ立つ。

炒め物デザート
ピーナッツを、いつ入れるか

粗く砕いて散らす焙煎した粒

包丁の腹で粗く潰します。細かくしすぎると食感が消えるので、粒が残る程度に。

すってペーストに焙煎した粒

すり鉢かフードプロセッサーで。油が出てくるとペーストになります。東南アジアのソースはこの形が多い。

粉にして最後にふる

仕上げに。粉は油が酸化しやすいので、そのつど挽くのが確実です。

分量の三段階(2人分の目安

気配ほど大さじ1(砕いて)料理に香ばしさが出る。ピーナッツとは気づかれない
効かせる大さじ2ナッツの香りだとわかる。ふだんはここ
主役にする大さじ4ピーナッツの料理になる

油脂が多いので、入れすぎると料理が重くなります。アレルギーのある方には出さないこと。ここだけは量の問題ではありません。

この食材と合う理由

鶏、豚、麺、青菜、きゅうり、チョコレート。東南アジアの料理と、菓子。油脂を持つので他の香りを運びますし、辛さの角も取ります。タイやベトナムでピーナッツが辛い料理に添えられるのは、この働きのためです。

アレルギーの表示が要る素材です。人に出す料理では、必ず伝えてください。

うまくいかないときの直し方

  • 香りが弱い焙煎から時間が経っています。油脂が多いぶん酸化も早いので、少量ずつ買ってください
  • 油っぽくなったすりすぎです。ペーストにするなら意図的に、そうでなければ粗く砕く程度に
  • 古い匂いがする油が酸化しています。ナッツ類は冷蔵か冷凍で保存してください

一皿の設計例

きゅうりのピーナッツ和え。叩いたきゅうりに、粗く砕いたピーナッツと塩、ごま油。それだけで、東南アジアの前菜になります。

選び方・保存

つやがあり、割れや欠けの少ないものを。古くなると油の酸化した匂いがします。

焙煎後は酸化が進みます。密閉して冷蔵か冷凍へ。

殻つきなら日持ちします。使う直前に剥くのがいちばん香ります。

Inspiceでは、どう使っているか

Inspiceがピーナッツを使っているのは、フレアラインNUTTY FLAREの一本だけです。原材料表の一番目——この商品でいちばん多い素材です。

NUTTY FLAREという名のとおり、ナッツの香ばしさを主役にした一本です。ピーナッツが土台をつくり、そこへクミンの土、カカオニブの苦み、マスタードの刺激、ピスタチオの松の香りが重なります。

ナッツを主役にしたスパイスブレンド、というのは珍しい組み立てかもしれません。香りではなく香ばしさから始める、という設計です。

ピーナッツが働いている商品

ピーナッツは、Inspiceの1つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。

Inspiceの商品を見る →

よくある質問

ピーナッツはナッツですか?

厳密には豆です。マメ科の植物の種子で、木の実ではありません。花が咲いたあと茎が地面に潜って実をつけるので、和名は落花生といいます。

生のピーナッツと焙煎したもので何が違いますか?

香ばしさは、すべて焙煎が生んだものです。生のピーナッツには豆の味はあっても、あの香りはありません。加熱が香りをつくった素材の代表格です。

アレルギーが心配です

落花生は食品表示で特定原材料として扱われる素材です。Inspiceでも該当商品に表示しています。人に出す料理では必ず伝えてください。

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