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チョコレートになる前の、カカオそのものの香り
カカオニブは、カカオ豆を焙煎して砕いたものです。チョコレートになる前の姿で、砂糖も油脂も加えられていません。
学名は「神々の食べもの」を意味します。中南米では甘い菓子ではなく、唐辛子と一緒に飲みものにするのが古い形でした。
苦みです。チョコレートを思って口に入れると驚きます。甘くない。砂糖もミルクも入っていないので、カカオそのものの苦みと酸味だけが来ます。
そして香ばしさ。焙煎で生まれる香りが、苦みの奥に広がっています。土のような、ナッツのような、少しフルーティな。この幅の広さが、カカオが六百種類もの香りの成分を持つと言われる所以です。
粒のまま噛むと、ぱりっと割れて油が出ます。この食感も持ち味で、溶かして使うチョコレートとはまったく別の素材です。
働きの地図
苦みと、熱。菓子と辛い料理で棚が分かれていますが、中南米では古くから同じ器に入っていました。香りの成分も分け合っていて、モレソースという料理はその上に成り立っています。
苦い豆と、鼻に抜ける刺激。方向がまるで違うのに、これが驚くほどよく噛み合います。カカオの苦みがマスタードの刺激に厚みを与え、マスタードがカカオの重さを持ち上げる。互いの足りないところを埋め合う関係です。
苦みを甘い香りが受け止める方向。砂糖を足さずに、甘い印象だけを上げられます。
中南米の古い飲みものの形。苦みと熱は打ち消し合わず、互いを深くします。
焙煎という同じ工程を通った素材どうし。香ばしさの層が厚くなります。
使いどき
粗く砕いて散らす
粒のまま
苦みと食感が同時に出る。
煮出す
粒のまま
苦みと香りが液体に移る。
挽いて混ぜる
粗挽き
苦みが料理全体に回る。
そのまま散らします。噛んだところで割れて油が出るので、食感がそのまま持ち味になります。
牛乳や湯と一緒に煮ます。溶けはしませんが、香りと苦みは十分に出ます。最後に濾すか、そのまま食べるか。
ミルで粗く挽いて、他のスパイスと混ぜます。メキシコのモレソースのように、辛い料理の底を深くする使い方です。
甘くない素材なので、菓子の感覚で入れると苦くなります。料理に使うときは、他の苦みと足し算にならないよう注意してください。
羊、牛、唐辛子、豆、コーヒー、ナッツ、果物。意外にも肉料理と合います。カカオの苦みが脂を切り、香ばしさが焼き色と同じ方向に働くからです。中南米では古くから、甘い菓子ではなく料理の素材でした。
すでに苦みの強い料理には向きません。カカオの苦みが足し算になって、重くなります。
カカオニブのヨーグルト。プレーンヨーグルトに、カカオニブとはちみつを少し。甘さと酸味と苦みが一度に来て、菓子でも料理でもない一皿になります。
粒に艶があり、割れ口が乾いていないものを。古くなると油が酸化した匂いがします。
密閉して冷暗所へ。夏場は冷蔵が安全です。
湿気ると食感が失われます。開封後は早めに使い切ってください。
Inspiceは、カカオニブを7つのブレンドに使っています。カカオニブチャイ、the cocoa、MELLOW FIRE、NUTTY FLARE、ディッシュNo.4。
フレアラインMELLOW FIREでは原材料表の一番目です。この一本にはシナモン、オールスパイス、スターアニス、クローブという甘い香りのスパイスが集まっていて、カカオの苦みをそれらが包む構成になっています。
the cocoaでは二番目。粉のピュアココアが一番目にあり、そこへ粒のカカオニブを重ねてあります。同じカカオを、溶ける形と噛む形の二つで入れている。飲みものなのに食感がある、という設計です。
カカオニブは、Inspiceの7つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。
チャイ(スパイスパック)「カカオニブチャイ スパイスパック」 2パック入り表の一番目。この商品でいちばん多い素材で、カカオニブチャイという名のとおり主役です。
チャイ(CHAInstant)CACAONIBS CHAInstant「カカオニブチャイ インスタント」上位二番目。溶かして飲む形でも、カカオの苦みが軸であることは変わりません。
フレアラインFlareLine「MELLOW FIRE(メロウ・ファイア)」表の一番目。甘い香りのスパイスが集まった一本で、その苦みを包まれる側にいます。
フレアラインFlareLine「NUTTY FLARE(ナッティ・フレア)」上位三番目。ピーナッツの香ばしさに、苦みで奥行きを足しています。
ココアthe cocoa「ハイカカオとスパイスのココア」/84g表の二番目。粉のピュアココアに、粒のカカオニブを重ねています。飲みものなのに食感がある設計です。甘くありません。カカオ豆を焙煎して砕いただけで、砂糖も油脂も加えられていない。チョコレートを思って口に入れると驚くほど苦く、酸味もあります。
なりません。溶けませんし、甘くもない。むしろ別の素材と考えてください。ヨーグルトやサラダに散らす、肉料理の底に入れる、といった使い方が向いています。
使えます。中南米では古くから、甘い菓子ではなく料理の素材でした。苦みが脂を切り、香ばしさが焼き色と同じ方向に働くので、羊や牛の煮込みと合います。
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