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聖なるバジル。インドで最も敬われるハーブ
トゥルシーは、インド原産のバジルの一種です。バジルの仲間でありながら、クローブに似た香りを持つという、変わった立ち位置にいます。
インドでは神聖な植物とされ、家の庭に植える習慣があります。トゥルシーという名も、宗教的な文脈で使われてきた呼び名です。
スイートバジルを思って嗅ぐと、面食らうかもしれません。あの甘く青い香りではなく、もっと薬っぽく、鋭い。クローブに近い温かさと刺激があります。
理由ははっきりしています。トゥルシーの主成分は、クローブの香りを担っているものと同じです。バジルの仲間なのに、香りの側ではクローブやオールスパイスの親戚。植物の分類と香りの分類が食い違う、面白い例です。
タイ料理のガパオに使われるのもこの葉です。豚ひき肉と唐辛子とガパオ——あの料理の背骨は、じつはクローブに似た香りが支えています。
香りの行き先
タイ料理の葉と、菓子の豆。使う場面が違いすぎますが、どちらも苦みと薬っぽさを持っています。カカオの苦みがトゥルシーの鋭さを受け止めるので、意外にも噛み合います。
インドの葉と、中国の樹皮。トゥルシーの主成分は甘く温かい側にあり、カシアと方向が揃います。バジルの仲間なのに甘い樹皮と組める、という意外さがここにあります。
トゥルシーの薬っぽさを、甘く温かい方向へ寄せる組み合わせ。この三つとは香りの成分を分け合っているので、束ねても濁りません。
葉のハーブを重ねる方向。トゥルシーがいちばん強いので、他を控えめにして中心に据えると層ができます。
タイ料理の組み立て。唐辛子の熱とトゥルシーの薬っぽさが噛み合い、そこに柑橘が抜け道をつくります。
入れどき
はじめ、油に
ドライ/フレッシュ
薬っぽさが油に移り、全体の骨格になる。
最後、たっぷり加える
フレッシュ
青さと薬っぽさが同時に立つ。
茶にする
ドライ
クローブに似た温かさが湯に出る。
にんにくや唐辛子と一緒に油で炒めます。トゥルシーはスイートバジルより加熱に強いので、最初に入れても香りが残ります。
火を止める直前に、ひと掴み。タイ料理では驚くほど大量に使います。加熱時間が短いぶん、量で香りを出す考え方です。
熱湯を注いで数分。インドでは古くから茶として飲まれてきました。ミントとは違う、温かい方向の香りが立ちます。
スイートバジルと同じ量では強すぎます。逆にタイ料理では大量に使うので、レシピによって振れ幅が大きい素材です。
豚ひき肉、鶏、唐辛子、にんにく、ナンプラー。それに豆と卵。強い相手が得意です。トゥルシーには薬っぽい鋭さがあるので、味の濃い炒め物のなかでも埋もれません。
繊細な白身魚や、生のトマトには向きません。そこはスイートバジルの担当です。
ガパオ風の炒めもの。豚ひき肉をにんにくと唐辛子で炒め、ナンプラーと砂糖で味を決めて、火を止める直前にトゥルシーをひと掴み。量に驚くくらいがちょうどいい。
フレッシュは冷蔵で数日。スイートバジルより葉が硬く、黒くなりにくいハーブです。
ドライは茶に向きます。料理に使うならフレッシュを探してください。香りの質がかなり変わります。
日本ではタイ食材店か、種から育てるのが確実です。夏に強い植物です。
Inspiceがトゥルシーを使っているのは、フレアラインGREEN NUDGEの一本だけです。ただし原材料表の一番目——この商品でいちばん多く入っている素材です。
GREEN NUDGEは緑の葉を集めた一本で、トゥルシー、バジル、タラゴン、セージ、フェンネルと続き、最後にハバネロが一つ。その先頭にトゥルシーを置きました。
葉のハーブを何枚も重ねると、香りが散らばります。中心に強い一枚が要る。トゥルシーはバジルの仲間でありながらクローブに似た芯を持っているので、緑の層をまとめる軸になれました。
トゥルシーは、Inspiceの1つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。
同じバジル属ですが、別の種です。スイートバジルは甘く青い香り、トゥルシーはクローブに似た薬っぽい香り。カプレーゼをトゥルシーで作ると、まったく別の料理になります。
同じです。タイでガパオと呼ばれる葉が、トゥルシー(ホーリーバジル)です。日本のタイ料理店でスイートバジルが使われていることもありますが、本来はこちらです。
タイ食材店かインド食材店、あるいは種から育てるのが確実です。夏に強い植物なので、鉢でも育ちます。ドライなら茶として楽しめます。
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