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Inspiceスパイス事典青花椒
青花椒(あおホアジャオ)
Green Sichuan Pepper

青花椒

ライムのような香りと、鮮烈な痺れ

青花椒は、花椒を未熟なうちに摘んだものです。赤くなる前の、まだ緑の果皮を乾かします。

青花椒とは

学名
Zanthoxylum schinifolium ほか
科名
ミカン科
使用部位
未熟な果皮
原産地
中国
主な産地
中国(四川省、重慶市)
和名
青花椒(あおかしょう)
別名
グリーンシチュアンペッパー
流通の形
ホール(果皮)/パウダー

赤い花椒が伝統的な四川の味だとすれば、青花椒はここ数十年で存在感を増した新しい主役です。麻辣火鍋や涼菜で、鮮烈な緑の香りが好まれています。

どんな香り

ライムです。花椒だと言われずに嗅いだら、柑橘の皮だと思うかもしれません。赤花椒にも柑橘の香りはありますが、青花椒はもっと鋭く、青く、まっすぐです。

しびれも質が違います。赤花椒がじわりと広がるとすれば、青花椒は先端が尖っている。数値としてどちらが強いかではなく、感じ方の形が違います。

そして熱に弱い。青い香りは加熱で飛びます。赤花椒が煮込みでも生きるのに対し、青花椒は仕上げに使うほうがはるかに活きる。同じ木の実でも、扱いが逆になります。

香りの行き先

青花椒

意外に近い

山椒の仲間は、しびれだけが自分のものです。香りの成分はローリエ、ジュニパー、カルダモンと分け合っている。しびれは四川のもの、香りは世界と繋がっている——ここが山椒のいちばん面白いところです。

一緒に使うと伸びる

しびれを深める

青花椒の香りが、どの方向へ伸びるか

意外に近い素材

グリーンペッパー

山椒の青い実と、胡椒の青い実。科は違いますが、どちらも「未熟なうちに摘む」ことで青い香りを取り出しています。同じ発想の産物で、並べると青さが二重になります。

こぶみかんの葉

どちらもミカン科です。青花椒がライムのような香りを持つのは、この血筋のため。こぶみかんの葉と組ませると、柑橘の方向が揃って一気に東南アジアへ寄ります。

一緒に使うと伸びる素材

柑橘を重ねる ── レモンピール、こぶみかんの葉、馬告

青花椒の柑橘の側を伸ばす方向。しびれを増やさずに香りだけが明るくなります。

青さを並べる ── グリーンペッパー、バジル

未熟な実と緑の葉。青い香りだけを集めると、冷たい料理が立ち上がります。

しびれを深める ── 赤花椒、唐辛子

赤花椒と並べると、しびれの質が二種類になります。四川の麻辣火鍋がこの組み立てです。

料理への応用

入れどき

最後、粉をふる

パウダー

青い柑橘としびれが同時に立つ。ここが本領。

涼菜冷奴

油に短く

ホール

香りが油に移る。低温で短く。

ラー油和え物タレ

軽く煎ってから挽く

軽く乾煎りしたホール

香りが出やすくなる。煎りすぎ厳禁。

粉にする前薬味
青花椒を、いつ入れるか

最後、粉をふるパウダー

火を止めてから。青花椒の香りは熱に弱いので、加熱するほど平凡になります。仕上げ専用と決めてしまうのがいちばん確実です。

油に短くホール

低温の油にさっと。赤花椒よりも短時間で引き上げてください。長く加熱すると緑の香りが消えます。

軽く煎ってから挽く軽く乾煎りしたホール

果皮が乾いて硬いので、軽く煎ると挽きやすくなります。ただし色が変わるまで煎ると、青花椒である意味がなくなります。

分量の三段階(2人分の目安

気配ほど小さじ1/8料理に柑橘が出る。しびれは感じない
効かせる小さじ1/4青い香りとしびれがわかる。ふだんはここ
主役にする小さじ1/2青花椒の料理になる

赤花椒より少なめから。しびれの先端が尖っているぶん、同じ量だと強く感じられます。

この食材と合う理由

鶏、白身魚、きゅうり、豆腐、麺。それに冷たい料理全般。青花椒は加熱しない使い方が中心なので、涼菜や和え物でこそ活きます。淡白な素材ほど、この柑橘としびれが際立ちます。

長く煮込む料理には向きません。青い香りが失われて、ただしびれるだけになります。

うまくいかないときの直し方

  • 香りが飛んだ加熱しすぎです。青花椒は仕上げ専用と考えてください
  • 苦い黒い種が混じっているか、煎りすぎです。色が変わるまで煎らないこと
  • 赤花椒との違いがわからない粉にして並べて嗅いでみてください。青花椒のほうがまっすぐライムに寄っています

一皿の設計例

鶏の茹で汁に青花椒。茹でた鶏をほぐし、茹で汁と塩、ごま油、仕上げに青花椒の粉。それだけで、涼菜の香りになります。

選び方・保存

緑がかった果皮です。色が茶色く褪せたものは、青花椒である意味が薄れています。

赤花椒より香りの落ちが早いので、少量ずつ買ってください。

密閉して冷暗所へ。冷凍しておくと緑の香りが長く保ちます。

Inspiceでは、どう使っているか

Inspiceが青花椒を使っているのは、ディッシュ シンフォニーNo.3の一本だけです。原材料表の後半、ごく少量。

同じNo.3には赤花椒も入っています。熟した実と若い実。しびれの質が違うものを二つ並べることで、単調にならないようにしてあります。

No.3はマニゲットの辛さも持っている一本です。辛さが二層、しびれが二層。刺激を量ではなく種類で組み立てた構成になっています。

青花椒が働いている商品

青花椒は、Inspiceの1つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。

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よくある質問

青花椒と赤花椒はどちらが辛いですか?

どちらもしびれますが、感じ方の形が違います。赤花椒はじわりと広がり、青花椒は先端が尖っている。青花椒のほうが少量で強く感じられることが多いので、少なめから始めてください。

どんな料理に使えばいいですか?

冷たい料理と、仕上げです。青花椒の身上はライムのような柑橘の香りで、これが熱に弱い。涼菜、和え物、麺の薬味。加熱する料理なら赤花椒のほうが向いています。

日本の青山椒とは違いますか?

どちらもミカン科サンショウ属ですが、別の種です。中国の青花椒はしびれが強く柑橘が鋭い。日本の青山椒はしびれが穏やかで、香りのほうが前に出ます。

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