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乾燥チェリーの甘酸っぱさを、カレーの深みに
ビングチェリーは、濃い赤黒色をしたさくらんぼの品種です。乾かすと甘さが凝縮し、アーモンドに似た香りが立ち上がります。
アメリカ北西部で生まれた品種です。生食用として知られていますが、乾燥させると別の性格が出ます。
甘さと、酸味。デーツがまっすぐな甘さだとすれば、ビングチェリーには酸が混じります。この酸が、甘さの輪郭をつくっています。
そして香りがあります。アーモンドや杏仁に似た、あの甘い香り。さくらんぼの種のあたりに由来するもので、乾かすと果肉のほうにも移ります。デーツが香りを持たないのと、ここが対照的です。
だから甘さの役割が違います。デーツは香りを邪魔しない土台、ビングチェリーは甘さと一緒に香りも持ち込む。二つを並べると、甘さに層ができます。
働きの地図
チェリーと、南米の種子。まったく別の素材ですが、どちらもアーモンドや杏仁に似た甘い香りを持っています。菓子でこの二つを組ませると、香りの方向が完全に揃います。
甘い果実と、強いつぼみ。ヨーロッパではチェリーの甘煮にクローブを一粒、という作法が古くからあります。果実の甘さに、渋みで輪郭をつける。強さの違う二つが噛み合う例です。
香りのない甘さと、香りのある甘さ。二つを重ねると、平板にならずに厚みが出ます。
杏仁に似た甘い香りの方向。菓子でも料理でも、この三つは同じ側にいます。
果実の甘さに輪郭をつける方向。ヨーロッパでチェリーとクローブが定番なのは、この関係です。
使いどき
刻んで煮込みに
刻んだ乾燥
甘さと酸味が同時に出る。
戻して使う
ぬるま湯で戻したもの
食感が戻り、果実らしさが出る。
そのまま散らす
乾燥
甘さと歯ざわりが残る。
粗く刻んで入れます。煮ているうちに柔らかくなって、甘さと酸味が全体に回ります。鴨や豚のような脂のある肉と合います。
ぬるま湯に浸けると柔らかくなります。戻し汁にも甘さと香りが出ているので、ソースに使えます。
刻んで散らすだけ。噛んだところで甘さが来るので、料理に緩急がつきます。
酸味があるぶん、デーツより入れすぎに気づきやすい素材です。甘さと酸のどちらが欲しいかで量を決めてください。
鴨、豚、羊、チーズ、チョコレート、アーモンド。脂のある肉と、乳製品。ビングチェリーの酸が脂を切り、甘さがコクを足します。ヨーロッパで鴨にチェリーソースという組み合わせが定番なのは、この二つの働きによります。
淡白な白身魚や、和食の出汁には向きません。甘さと酸が料理の方向を変えてしまいます。
チーズとチェリー。ブルーチーズや熟成チーズに、刻んだビングチェリーを添えるだけ。塩気と甘さと酸が一度に来ます。
ねっとりして、色が濃いものを。乾ききって硬いものは香りも落ちています。
密閉して冷暗所か冷蔵庫へ。
硬くなったらぬるま湯で戻せます。戻し汁も使ってください。
Inspiceがビングチェリーを使っているのは、スパイスカレー シンフォニーNo.4の一本だけです。原材料表の三番目。
この一本は、デーツが一番目、クミンが二番目、ビングチェリーが三番目という構成です。甘い果実が二つ、そのあいだにクミンの土がある。
デーツは香りを持たない甘さ、ビングチェリーは香りのある甘さ。役割の違う甘さを二つ並べることで、平板にならないようにしてあります。そこへクミンの土が芯を通す、という組み立てです。
ビングチェリーは、Inspiceの1つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。
品種の名前です。アメリカ北西部で生まれた、濃い赤黒色をしたさくらんぼ。日本の佐藤錦などと比べて色が濃く、甘さと酸味がはっきりしています。
甘さと酸味を持ち込むためです。スパイスは香りを持ち込みますが、甘さや酸は持ちません。果実を入れると、砂糖や酢を使わずにその二つが設計できます。
デーツは香りを持たない甘さ、ビングチェリーは香りのある甘さです。ビングチェリーにはアーモンドに似た香りと酸味があるので、同じ「甘い果実」でも役割が分かれます。
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