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激辛の象徴を、香りの「導火線」に
ハバネロは、唐辛子のなかでも辛さが上位に来る品種です。ただし辛いだけではなく、南国の果実のような香りを持っています。
ユカタン半島の料理に欠かせません。提灯のような形をしていて、オレンジや赤に熟します。
辛い。ふつうの唐辛子の何倍も辛く、少量でも料理の性格が変わります。ただ、この素材の面白さは辛さの強さではありません。
香りです。ハバネロにはアプリコットやマンゴーを思わせるフルーティな香りがあります。辛さの陰に隠れがちですが、ごく少量だけ使うと、熱ではなく香りのほうが立ち上がる。ここがふつうの唐辛子との決定的な違いです。
だから使い方が変わります。辛くするために入れるのではなく、南国の果実の香りを足すために入れる。量を絞ると、まったく別の素材になります。
働きの地図
熱と、柑橘。役割が違うので並べて考えることが少ないのですが、ハバネロの香りは果実の側にあります。柑橘と組ませると、辛さより先に果実の香りが立つ。InspiceのCITRUS EMBERはこの関係でできています。
辛い実と、甘い果実。カリブや中南米では、果物と唐辛子が同じ皿に載ります。ハバネロにアプリコットのような香りがあることを知ると、この組み合わせが理屈でも通ることがわかります。
ハバネロのフルーティな側を引き出す方向。柑橘と組ませると、熱よりも香りが前に出ます。
熱を甘い香りが包む方向。カリブや中南米の料理で、果物と唐辛子が同居するのはこの関係です。
旨みの土台があると、熱が浮きません。辛さを支える足場をつくる考え方です。
使いどき
ごく少量を油に
乾燥ホールをごく少量
果実の香りが油に移る。量を絞るのが要点。
わたを外して煮る
わたを除いた乾燥ホール
辛さが下がり、香りが残る。
最後、粉をひとつまみ
パウダー
熱と香りが同時に立つ。加減が難しい。
ひとかけらで十分です。低温の油で温めて、香りが立ったら取り出す。長く入れておくと辛さだけが増えます。
わたと種を外すと辛さが大きく下がります。フルーティな香りは皮の側にあるので、これで香りだけを取り出せます。
必ずひとつまみずつ。ハバネロの粉は少量で効くので、足りなければ足す、という順番を守ってください。
ふつうの唐辛子と同じ感覚で使うと、必ず入れすぎます。半分の半分から始めてください。素手で触ると手が長く辛くなるので、扱いには気をつけて。
豚、鶏、トマト、マンゴー、パイナップル、豆。それにチョコレート。果実の香りを持つので、甘い果物と組ませても違和感がありません。カリブや中南米の料理で、フルーツと唐辛子が同じ皿に載るのはこの相性です。
繊細な白身魚や、和食の出汁には強すぎます。少量でも料理の方向を変えてしまいます。
ハバネロのオイル。かけらを一つ、低温のオリーブオイルで温めて取り出すだけ。辛さは控えめで、アプリコットのような香りが油に残ります。
提灯のような形の実です。オレンジや赤に熟したものが使われます。
乾燥ホールなら一年ほど。粉は香りが早く落ちます。
素手で扱わないこと。触れた手で目をこすると、しばらく大変なことになります。
Inspiceは、ハバネロをフレアライン全5種に使っています。しかも5種すべてで、原材料表のいちばん最後です。
フレアラインという名は、信号弾のことです。どの一本も主役は別にあり——カスミは椎茸と昆布の旨み、シトラスは柑橘、メロウはカカオ、グリーンは緑の葉、ナッティはナッツ——そこへ最後に熱を一つだけ落としてあります。
導火線としてのハバネロ。辛くするためではなく、香りに火を点けるために置いています。だから5種すべてで、量はいちばん少ない位置にあります。
ハバネロは、Inspiceの5つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。
フレアラインFlareLine「CITRUS EMBER(シトラス・エンバー)」表の最後。柑橘が主役の一本に、熱を一つだけ落としています。「柑橘の残り火」という名の、火の側です。
フレアラインFlareLine「GREEN NUDGE(グリーン・ナッジ)」表の最後。緑の葉ばかりの一本に、導火線として置いています。
フレアラインFlareLine「KASUMI GLOW(カスミ・グロウ)」表の後半。椎茸と昆布の旨みの上に、熱を一つ。旨みの土台があるので熱が浮きません。
フレアラインFlareLine「MELLOW FIRE(メロウ・ファイア)」表の最後。カカオの苦みと甘い香りに、火を点ける役です。
フレアラインFlareLine「NUTTY FLARE(ナッティ・フレア)」表の最後。ナッツの香ばしさに、熱を一つだけ。ふつうの唐辛子の何倍も辛い品種です。ただしこの素材の面白さは辛さではなく、アプリコットやマンゴーを思わせるフルーティな香りにあります。量を絞ると、熱より香りが前に出ます。
使えます。わたと種を外して、ごく少量だけ。フルーティな香りは皮の側にあるので、この方法で香りだけを取り出せます。
素手で触らないでください。辛さの成分は水で落ちず、その手で目をこするとしばらく大変です。手袋を使うか、扱ったあとは油で拭ってから洗ってください。
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