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Inspiceスパイス事典白ごま
白ごま(しろごま)
White Sesame

白ごま

炒るほどに香る、小さな油脂の粒

白ごまは、ゴマ科の一年草の種子です。生のままではほとんど香りがなく、炒ることではじめて、あの香ばしさが生まれます。

白ごまとは

学名
Sesamum indicum
科名
ゴマ科
使用部位
種子
原産地
アフリカ
主な産地
ミャンマー、インド、中国、スーダン
和名
胡麻(ごま)
別名
セサミ
流通の形
生/炒り/すり/ペースト

「開けゴマ」の語源は、完熟した莢が触れるとはじけて開くことに由来すると言われます。アフリカからアジアへ渡り、日本では和食に深く根づきました。

どんな働きか

香ばしさです。それも、焙ってはじめて生まれるものです。生のごまを噛んでも、油っぽさがあるだけでほとんど香りません。130℃を超えたあたりから、何百という香りの成分が一気に生まれます。

そして油脂です。ごまは半分近くが油でできています。この油が、他の素材の香りを運ぶ。ごまを加えると料理がまとまるのは、香ばしさだけでなく油の働きでもあります。

白と黒では性格が違います。白は皮を取るぶんマイルドで、ペーストや菓子に向く。黒は皮ごとなので重く、苦みがあり、料理向き。同じ植物でも使いどころが分かれます。

働きの地図

白ごま

意外に組める

焙る前は、ほとんど香りがありません。ごまもピーナッツもひよこ豆も、生のままでは無口です。130℃を超えたあたりから、香ばしい成分が一気に生まれる。この一群は「加熱が香りをつくった」素材どうしで、だから互いによく馴染みます。

一緒に使うと伸びる

旨みの上に乗せる

白ごまが、どの方向へ働くか

意外に組める素材

カロンジ

和の食卓の種子と、インドの黒い種子。どちらも油ではじけさせると香ばしさが立ち上がります。同じ工程で扱えるので、ナンやパンの表面に混ぜて散らすのは理にかなった使い方です。

カカオニブ

炒ったごまと、焙ったカカオ。菓子と和食で棚が分かれていますが、香ばしさの生まれ方が同じです。どちらも焙煎でつくられた香りなので、重ねると層が厚くなります。

一緒に使うと伸びる素材

香ばしさを重ねる ── ピーナッツ、ローストひよこ豆、パプリカ

焙る工程を共有する素材どうし。同じ方向の香ばしさが層になって、料理の底が深くなります。

旨みの上に乗せる ── 昆布、椎茸

旨みの土台に香ばしさを足す方向。和食のごま和えが成立する構造そのものです。

辛さと組む ── 唐辛子、赤花椒、マスタード

油ではじけさせる種子どうしで、同じ鍋で扱えます。ごまの油が辛さを運ぶので、辛さが均一に広がります。

料理への応用

使いどき

炒る

生のごま

ここではじめて香りが生まれる。焦がすと苦い。

すべての用途の前工程

すって使う

すりごま

香りが立ち、他の素材と混ざる。

和え物ドレッシングタレ

最後、粒のまま散らす

炒りごま

食感と、噛んだときの香りが出る。

ごはんサラダ炒め物
白ごまを、いつ入れるか

炒る生のごま

弱火のフライパンで、混ぜながら。数粒がはねはじめたら火を止めます。市販の炒りごまも、使う直前に軽く炒め直すとまるで違います。

すって使うすりごま

すり鉢で半ずりに。粒のままより香りが出て、ペーストほど重くならない。この中間がいちばん使い勝手のよい形です。

最後、粒のまま散らす炒りごま

仕上げに。噛み当たったところで香りが弾けるので、粒のまま残す価値があります。

分量の三段階(2人分の目安

気配ほど小さじ1料理に香ばしさが出る。ごまとは気づかれない
効かせる大さじ1ごまの香りだとわかる。ふだんはここ
主役にする大さじ3ごまの料理になる

油脂を含むので、入れすぎると料理が重くなります。香りは炒りたてかどうかで決まるので、量より鮮度です。

この食材と合う理由

青菜、根菜、豆腐、鶏、豚、麺、パン。和食にも中東の料理にも入っていけます。ごまの油が他の香りを運ぶので、香りのスパイスと組ませても喧嘩しません。むしろ広げてくれます。

すでに油の多い料理に足すと、重くなります。菓子には白ごまのほうが向きます。

うまくいかないときの直し方

  • 香りがしない炒っていないか、炒ってから時間が経っています。使う直前に軽く炒め直してください
  • 苦い炒りすぎです。数粒がはねはじめたら止めてください
  • すりごまがすぐ古くなるすった瞬間から香りが飛びます。粒で買って、使うたびにするのが確実です

一皿の設計例

ごま塩。炒りたてのごまを半ずりにして、塩と混ぜるだけ。ごはんにも、ゆで野菜にも、焼いた魚にも合います。市販のものとは香りが別物です。

選び方・保存

粒が揃っていて、つやのあるものを。油脂が多いので、古くなると酸化した匂いがします。

炒りごまは香りが落ちやすいので、生のごまを買って自分で炒るのがいちばん確実です。

密閉して冷暗所、できれば冷蔵庫へ。

Inspiceでは、どう使っているか

Inspiceが白ごまを使っているのは、フレアラインKASUMI GLOWの一本だけです。原材料表の四番目。

この一本は、椎茸・パプリカ・昆布・白ごまと続きます。旨み、焙った土、旨み、香ばしさ。和の乾物と地中海の粉が同じ並びにいる、変わった構成です。

白ごまは油脂を持っているので、他の素材の香りを運ぶ役もしています。ハバネロの熱が最後に来ても浮かないのは、この油があるからです。

白ごまが働いている商品

白ごまは、Inspiceの1つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。

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よくある質問

白ごまと黒ごま、どちらを使うべきですか?

用途で決まります。白は皮を取るぶんマイルドで、ペーストや菓子、和え物に。黒は皮ごとなので重く苦みがあり、料理向きです。同じ植物ですが、使いどころが分かれます。

炒りごまを買えば炒らなくていいですか?

使えますが、使う直前に軽く炒め直すとまるで違います。ごまの香りは炒った瞬間から飛びはじめるので、鮮度がそのまま香りになります。

すりごまとどう違いますか?

すると香りが立ちますが、そこから急速に飛びます。粒で買って、使うたびにすり鉢で半ずりにするのが、いちばん香る形です。

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