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太陽の香り。イタリアとアジアをつなぐハーブ
バジルは、熱帯アジア原産のシソ科のハーブです。イタリア料理の印象が強いのですが、原産地は東南アジアで、品種によってまるで違う香りがします。
和名のメボウキ(目箒)は、種子を水に浸すとゼリー状の膜ができ、それで目のごみを取ったことに由来します。日本には江戸時代に薬草として入ってきました。
甘さと刺激が同居しています。これがバジルの特徴で、他のセリ科のハーブ——フェンネルやディルのように甘いだけの素材とは、ここが違う。甘い香りの奥に、ぴりっとした鋭さがあります。
乾かすとその甘さが減って、しその葉に近い香りが前に出ます。フレッシュのバジルとドライのバジルが別物に感じられるのは、この変化のせいです。生のトマトに合わせるならフレッシュ、煮込みに入れるならドライ、という使い分けになります。
そして品種が多い。シナモンのような香りを持つもの、胡椒のようにぴりっとするもの、樟脳に似た野性味のあるもの。バジルという一つの名前で括るには、幅が広すぎる植物です。
香りの行き先
シソ科の葉と、セリ科の種子。植物としては遠い関係ですが、甘さの成分を共有しています。バジルの甘い側を伸ばしたいとき、フェンネルを少し足すと素直に厚くなります。
イタリアの葉と、フランスの葉。使う料理が分かれているので並べて考えることが少ないのですが、甘さの成分は同じものです。どちらも卵と相性がよいのは、この共通点によります。
同じシソ科どうし。トマトとオリーブオイルの料理では、この並びが基本形になります。
バジルの甘さの成分は、この三つと共通しています。重ねると甘さが厚くなり、刺激の側が後ろに下がります。
バジルの原産地に戻る方向。イタリアではなくタイやベトナムの料理になります。同じ葉で、行き先を変えられます。
トマト料理の定番。パプリカの焙った甘さが、バジルの青さを受け止めます。
入れどき
はじめ、オイルに
ドライ
香りが油に移り、全体に回る。
火を止めてから
フレッシュ
色と香りが残る。加熱すると両方失われる。
最後、手でちぎって
フレッシュ
断面から香りが立つ。包丁より強い。
にんにくを炒める油に、ドライを一緒に。バジルの香りは油に溶けるので、水を入れる前に合わせます。フレッシュをここで入れると、色も香りも飛びます。
火を止めてから加えます。バジルは熱と酸で褐色になりやすく、香りも飛びやすい。トマトソースにフレッシュを入れるなら、必ず最後です。
包丁で切るより、手でちぎるほうが香ります。断面が不揃いになるぶん、香りの出る面が増えるからです。散らすのは食べる直前に。
ドライはフレッシュより香りが濃く出ます。フレッシュのレシピをドライで作るなら、三分の一から。
トマト、なす、ズッキーニ、モッツァレラ、鶏、白身魚。夏の野菜と、淡白なたんぱく質。バジルは相手を覆わずに、上へ香りを乗せます。オリーブオイルとの相性がとくによく、油が香りを長く留めます。
菓子には向きません。甘い香りを持っているのに、青さと刺激が同居しているためです。
バジルオイル。フレッシュの葉とオリーブオイルをミキサーにかけ、塩をひとつまみ。トマトにかけるだけで一皿になります。加熱していないので、色も香りも残ります。
フレッシュは冷蔵庫に入れると黒くなります。コップに水を張って室温に置くか、濡らしたキッチンペーパーで包んで野菜室へ。
ドライは緑が残っているものを。使う直前に指ですり潰すと香りが出ます。
使い切れないフレッシュは、オイルと一緒にミキサーにかけて冷凍しておくと、香りも色も残ります。
Inspiceは、バジルを2つのブレンドに使っています。ただしバジルの仲間としては、もっと広く使っています。
フレアラインGREEN NUDGEは、緑の葉ばかりを集めた一本です。トゥルシー(ホーリーバジル)を先頭に、バジル、タラゴン、セージ、フェンネル。そこへハバネロを一つだけ落としてある。緑の香りの層に、熱で導火線を引いた構成です。
ほかにミントチャイでは「シナモンバジル」という別の品種を使っています。同じバジルという名前でも、香りがまるで違うので別の素材として数えています。
バジルは、Inspiceの2つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。
バジルは乾かすと甘さが減り、しその葉に近い香りになります。生のトマトやカプレーゼならフレッシュ、煮込みやトマトソースならドライ。別のハーブだと考えたほうが選びやすいはずです。
熱と酸に弱いためです。トマトソースに入れるなら火を止めてから、切るなら食べる直前に。冷蔵庫に入れても黒くなるので、フレッシュは室温で水に挿しておくのがおすすめです。
切っても構いませんが、手でちぎるほうが香ります。断面が不揃いになるぶん、香りの出る面が増えるからです。
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