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うま味の原点。海からきた「だしのスパイス」
昆布は、海で育つ褐藻を乾かしたものです。日本の料理が「旨み」という言葉を持てたのは、この海藻からでした。
だしを取るために乾かす、という使い方が定着しています。産地によって性格が違い、羅臼は濃く、利尻は澄み、真昆布はその中間、と言われます。
旨みです。それも、椎茸とは種類の違う旨みです。舌の広い範囲に、平らに広がる。椎茸の旨みが厚みだとすれば、昆布の旨みは面積に近い感覚です。
香りはほとんど主張しません。だしを取ったあとの昆布を嗅いでも、際立った匂いはない。これは欠点ではなく、味覚だけに働く素材だということです。だから何を合わせても、香りの邪魔をしません。
そして椎茸と組むと、足し算ではなくなります。二種類の旨みを重ねると、それぞれの合計よりも強く感じられる。和食が長いあいだ、昆布と鰹、昆布と椎茸を組み合わせてきた理由がここにあります。
働きの地図
海の乾物と、胡椒。和洋の隔たりがありますが、どちらも「香りを主張せずに味の土台を上げる」働きをします。白胡椒が和食のスープに馴染むのは、この控えめさが昆布と揃うからです。
旨みの素材と、香りの素材。役割が正反対だからこそ噛み合います。昆布は香りを持たないので、山椒の澄んだ柑橘がそのまま立つ。和食の椀物の構造そのものです。
種類の違う旨みを重ねると、合計よりも強く感じられます。和食がいちばん長く使ってきた組み合わせで、理屈より先に経験が知っていたことです。
旨みの上に香ばしさを乗せる方向。肉を使わない料理でも物足りなくなりません。
昆布は香りを持ち込まないので、何を乗せても喧嘩しません。土台としていちばん扱いやすい素材です。
使いどき
冷たい水に浸けておく
板のままの乾燥
旨みが水に出る。煮立てると変わる。
具材と一緒に煮る
刻んだ乾燥
旨みが料理に移り、昆布も食べられる。
粉にして、仕上げにふる
粉末
旨みがまっすぐ乗る。だしを取らなくてよい。
水に入れて冷蔵庫に一晩、あるいは30分ほど室温で。沸騰させると粘りとえぐみが出るので、煮立つ前に引き上げるのが基本です。
刻んだものなら、そのまま具として煮て構いません。だしを取って捨てるより、食べてしまうほうが無駄がない使い方です。
ミルで挽いて粉にします。塩と混ぜておくと、それだけで調味料になる。だしを取る時間がないときの、いちばん実用的な形です。
入れすぎても壊れにくい素材です。失敗するとしたら、煮立てたときのぬめりとえぐみのほうです。
魚介、豆、根菜、米、豆腐、きのこ。旨みを持たない素材ほど効きます。昆布は香りを主張しないので、香りのスパイスと組ませても喧嘩しません。肉を使わない料理に「食べた感じ」を出したいとき、椎茸と並んで頼りになる素材です。
苦手な相手はほとんどありません。すでに旨みの強い料理に足すと、くどくなることはあります。
昆布の粉で作る塩。乾燥昆布をミルで挽いて、同量の塩と混ぜるだけ。ゆで野菜や焼き魚にふると、だしを取らなくても旨みが乗ります。
表面の白い粉は旨みです。汚れではないので、拭き取ったり洗ったりしないでください。
乾物ですが湿気を吸います。密閉して冷暗所へ。
だしを取ったあとの昆布は、刻んで佃煮や炒め物に。捨てる部分はほとんどありません。
Inspiceが昆布を使っているのは、フレアラインKASUMI GLOWの一本だけです。原材料表の三番目。
この一本は、椎茸が一番目、パプリカが二番目、昆布が三番目という構成です。椎茸と昆布——種類の違う旨みを二つ重ねてある。和食が長く使ってきた組み合わせを、スパイスのブレンドに持ち込みました。
「霞」という名のとおり、燻された土と出汁の深さを設計した一本です。旨みが土台にあるので、最後に落としたハバネロの熱が浮きません。
昆布は、Inspiceの1つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。
両方です。旨みの種類が違うので、重ねると合計よりも強く感じられます。どちらか一つなら、澄んだ味なら昆布、厚みが欲しいなら椎茸です。
洗わないでください。あれが旨みです。汚れが気になるときは、固く絞った布で軽く拭く程度にしてください。
旨みを担当させるためです。昆布は香りを主張しないので、香りのスパイスと役割がぶつかりません。土台として置くと、料理に食べごたえが出ます。
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