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Inspiceスパイス事典セージ
セージ(セージ)
Sage

セージ

ソーセージの語源説もある、銀葉のハーブ

セージは、地中海沿岸原産のシソ科のハーブです。厚みのある葉に細かな毛が生えていて、指で触れるとビロードのような手触りがします。

セージとは

学名
Salvia officinalis
科名
シソ科
使用部位
原産地
地中海沿岸
主な産地
地中海諸国、アメリカ、バルカン半島
和名
ヤクヨウサルビア(薬用サルビア)
別名
コモンセージ
流通の形
フレッシュ/ドライ

ソーセージという言葉は、このハーブを使うことから付いたと言われます。ヨーロッパでは古くから、豚肉と一緒に使われてきました。

どんな香り

甘さと清涼感と、少しの薬っぽさ。よもぎに近い、と感じる方が多いかもしれません。尖った軸がなく、全体に丸い。ローズマリーのような強さはありませんが、そのぶん扱いやすい香りです。

得意なのは、淡白なものを引き立てることです。鶏、白身魚、クリームを使った煮込み。強い相手に立ち向かうローズマリーとは、ちょうど逆のポジションにいます。同じシソ科でも、仕事が分かれています。

そしてセージは、乾かすと香りが弱くなります。オレガノやローズマリーが乾燥で濃くなるのとは逆方向です。手に入るならフレッシュを使ってください。

香りの行き先

セージ

意外に近い

セージ・ローズマリー・オレガノ・マジョラムは、香りの成分をよく分け合っています。代用が利く一群ですが、強さの順番があります。ローズマリーがいちばん強く、セージはいちばん丸い。

セージの香りが、どの方向へ伸びるか

意外に近い素材

ジュニパーベリー

地中海の葉と、北の森の実。産地は遠いのですが、どちらも樹脂の香りを持っています。ソーセージやパテでこの二つが並ぶのは、豚の脂に対して同じ側から働くからです。

ナツメグ

ハーブと、熱帯の種子。使われる料理が違うので並べて考えることが少ないのですが、どちらも樟脳のような冷たさを持っています。クリームを使った煮込みで二つを重ねると、後味が長くなります。

一緒に使うと伸びる素材

豚と組む ── ジュニパーベリー、ローリエ、ブラックペッパー

ソーセージやパテの古典的な組み立て。セージが甘さを、ジュニパーが樹脂を、ローリエが清涼感を持ち込みます。

地中海の方向へ ── ローズマリー、オレガノ、マジョラム

同じシソ科どうしで香りの成分を分け合っています。互いに代用が利く一群なので、手元にあるもので置き換えて構いません。

清涼感を重ねる ── カルダモン、ナツメグ

セージの薬っぽさを別の質の涼しさで包む方向。クリームを使った料理で効きます。

料理への応用

入れどき

はじめ、バターで焼きつける

フレッシュの葉

葉が香ばしくなり、バターに香りが移る。

ニョッキソテーラビオリ

肉に貼る

フレッシュの葉

焼き面で香りが移る。厚い葉だから貼れる。

豚肉鶏肉子牛

途中で引き上げる

フレッシュの枝/ドライ

入れっぱなしにすると苦みが出る。

煮込みスープクリーム煮
セージを、いつ入れるか

はじめ、バターで焼きつけるフレッシュの葉

溶かしバターに葉をそのまま入れて、縁がちりちりするまで。イタリアのブッロ・エ・サルビアという古典で、葉ごと食べられます。焦がしバターの香ばしさとセージは、驚くほどよく噛み合います。

肉に貼るフレッシュの葉

薄切りの肉に葉を貼って焼きます。セージの葉は厚みがあるので、この使い方に耐える。イタリアのサルティンボッカが有名です。

途中で引き上げるフレッシュの枝/ドライ

煮込みには枝ごと入れて、香りが立ったら取り出します。長く入れておく必要はありません。

分量の三段階(2人分の目安

気配ほどフレッシュ2枚料理が丸くなる。セージとは気づかれない
効かせるフレッシュ4枚セージの香りだとわかる。ふだんはここ
主役にするフレッシュ8枚セージの料理になる

ドライはフレッシュより香りが弱いので、同じ量でも物足りなく感じます。他のシソ科ハーブとは逆なので、量の勘が狂いやすいところです。

この食材と合う理由

豚肉、鶏、子牛、白身魚、クリーム、バター、かぼちゃ、白いんげん豆。淡白なものと、乳脂肪。セージは相手を覆わずに、丸みを足します。ソーセージの語源になったくらい豚との相性がよく、脂の多い部位ほど効きます。

味の濃い赤身肉や、香りの強いスパイスと組ませると埋もれます。そういう場面ではローズマリーのほうが向いています。

うまくいかないときの直し方

  • 香りが弱いドライを使っている可能性があります。セージは乾かすと香りが落ちる、シソ科では珍しいハーブです。フレッシュが手に入るならそちらを
  • 苦い煮込みに入れっぱなしにしています。香りが立ったら引き上げてください
  • 葉が余ってしまうバターで揚げ焼きにすると保存が利きます。塩を振って、そのままつまみにもなります

一皿の設計例

セージバター。溶かしバターにフレッシュの葉を4枚、縁がちりちりするまで焼く。それをゆでたじゃがいもやパスタにかけるだけです。葉ごと食べてください。

選び方・保存

フレッシュは冷蔵で一週間ほど。厚みのある葉なので、他のハーブより日持ちします。

ドライは香りが弱いので、買うなら少量を。セージに関しては、乾燥品が主役にならない珍しいハーブです。

使い切れないフレッシュは、バターで揚げ焼きにしておくと数日保ちます。塩を振ればそのままつまみになります。

Inspiceでは、どう使っているか

Inspiceは、セージをフレアラインGREEN NUDGEの一本だけに使っています。原材料表の四番目です。

GREEN NUDGEは緑の葉を集めた一本で、トゥルシー、バジル、タラゴン、セージ、フェンネルと続き、最後にハバネロが一つ。葉が四つ並ぶなかで、セージはいちばん丸い香りを担当しています。

尖った素材ばかりを集めると、香りが散らばります。セージのように軸のない、丸い香りが一つ入っていると、全体がまとまる。GREEN NUDGEでこの位置にセージを置いたのは、そのためです。

セージが働いている商品

セージは、Inspiceの1つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。

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よくある質問

セージとローズマリー、どちらを使えばいいですか?

相手で決まります。セージは鶏や白身魚、クリームといった淡白なものを引き立てる役。ローズマリーはラムや豚の塊肉といった強い相手に立ち向かう役です。同じシソ科でも、仕事が逆向きです。

ドライとフレッシュ、どちらがいいですか?

フレッシュです。セージは乾かすと香りが落ちる、シソ科では珍しいハーブ。オレガノやローズマリーが乾燥で濃くなるのとは逆方向なので、量の勘が狂いやすいところでもあります。

ソーセージの語源というのは本当ですか?

そう言われています。ヨーロッパで豚肉の加工にセージが欠かせなかったことに由来する、という説です。実際、豚の脂とセージの香りは驚くほどよく噛み合います。

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