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Inspiceスパイス事典グリーンペッパー
グリーンペッパー(グリーンペッパー)
Green Pepper

グリーンペッパー

胡椒の若い実。フレッシュで青い辛味

グリーンペッパーは、黒胡椒と同じ木の、まだ熟していない実です。緑のうちに摘んで、色が変わらないように加工します。

グリーンペッパーとは

学名
Piper nigrum
科名
コショウ科
使用部位
未熟な果実
原産地
インド南西部マラバール海岸
主な産地
インド、マダガスカル、ブラジル
和名
青胡椒、緑胡椒
別名
グリーンペッパーコーン
流通の形
乾燥/塩漬け/フリーズドライ

黒胡椒はこの緑の実を熱してから乾かしたものです。つまりグリーンペッパーは、黒胡椒になる前の姿。工程をひとつ手前で止めた形です。

どんな香り

青い。摘みたての植物の匂いがします。黒胡椒のあの乾いた鋭さではなく、みずみずしい草の香り。辛さも穏やかで、刺すというより爽やかに広がります。

同じ実なのに黒胡椒とここまで違うのは、熱を通していないからです。黒胡椒をつくる工程で加わる熱が、香りを乾いた方向へ変える。その手前で止めると、緑のままの香りが残ります。

そして扱いが違います。塩漬けやフリーズドライで流通するのは、乾かすと緑が消えてしまうから。生に近い状態を保つための工夫です。

香りの行き先

グリーンペッパー

意外に近い

黒・白・緑・テリーチェリーは、すべて同じ木の実です。摘む時期と加工が違うだけ。同じ植物からこれほど違う香りが取り出せるスパイスは、他にありません。

一緒に使うと伸びる

辛さを並べる

グリーンペッパーの香りが、どの方向へ伸びるか

意外に近い素材

青花椒

胡椒の青い実と、山椒の青い実。植物としては科が違いますが、どちらも「未熟なうちに摘む」ことで青い香りを取り出しています。同じ発想の産物で、並べると青さに層ができます。

バジル

実と葉。まったく別のものですが、グリーンペッパーの青い香りは葉のハーブに近い側にあります。バジルと合わせると、辛さのあるハーブのように働きます。

一緒に使うと伸びる素材

青さを重ねる ── 青花椒、バジル、こぶみかんの葉

未熟な実と緑の葉。青い香りだけを集める方向です。夏の料理や冷たい料理で効きます。

脂と組む ── ジュニパーベリー、ローリエ

鴨や豚といった脂のある肉に。グリーンペッパーソースという古典があるくらい、乳脂肪との相性も確かです。

辛さを並べる ── 四川青山椒、唐辛子

青い辛さ、しびれ、焼ける辛さ。方向の違う刺激を並べると、辛さが一枚の平面でなくなります。

料理への応用

入れどき

最後、粒のまま

塩漬け/フリーズドライ

青さと食感が残る。潰すと香りが弾ける。

ソースパテサラダ

途中、ソースに

軽く潰した塩漬け

青い辛さがクリームに移る。

ステーキソースクリーム煮

はじめ、油に

乾燥ホール

穏やかな辛さが油に移る。

炒め物カレータイ料理
グリーンペッパーを、いつ入れるか

最後、粒のまま塩漬け/フリーズドライ

仕上げに粒のまま加えます。噛んだところで弾ける食感が身上なので、挽いてしまうと魅力が半分になります。

途中、ソースに軽く潰した塩漬け

軽く潰して生クリームやバターに。フランス料理のグリーンペッパーソースがこの形です。乳脂肪が青さをよく運びます。

はじめ、油に乾燥ホール

乾燥品なら油に入れて構いません。タイ料理では枝つきのまま炒め物に入れます。

分量の三段階(2人分の目安

気配ほど5粒料理に青さが出る。胡椒とは気づかれない
効かせる10粒グリーンペッパーだとわかる。ふだんはここ
主役にする大さじ1グリーンペッパーの料理になる

黒胡椒より辛さが穏やかなので、粒数は多めで構いません。塩漬けを使うときは塩分ぶんを差し引いてください。

この食材と合う理由

鴨、豚、鶏レバー、生クリーム、バター、白身魚。脂のあるものと、淡白なもの。グリーンペッパーの青さは脂を切るのに向いていて、しかも辛さが穏やかなので素材を覆いません。パテやテリーヌに粒を散らすのも定番です。

長く煮込む料理には向きません。青い香りは熱で失われます。

うまくいかないときの直し方

  • 辛くないそれが正常です。グリーンペッパーは黒胡椒より辛さが穏やかで、青い香りが身上です
  • 塩辛い塩漬けを使っています。さっと水で洗うか、料理の塩を減らしてください
  • 香りが飛んだ加熱しすぎです。青い香りは熱に弱いので、仕上げに加えてください

一皿の設計例

鶏レバーのパテにグリーンペッパー。仕上げに粒のまま混ぜ込むだけ。噛み当たったところで青さが弾けて、レバーの重さが軽くなります。

選び方・保存

塩漬けは瓶入りで、開封後は冷蔵。フリーズドライは軽くて緑が鮮やかですが、湿気に弱い。

乾燥品は緑が褪せて茶色くなりやすい。色が残っているものを選んでください。

粒のまま使うスパイスなので、ミルは要りません。指で潰せば十分です。

Inspiceでは、どう使っているか

Inspiceがグリーンペッパーを使っているのは、HOT SPICE「痺辛」の一本だけです。原材料表の三番目、上位です。

痺辛は、四川青山椒を先頭に、唐辛子、グリーンペッパー、クミン、カシア、飛騨高原青山椒という6素材の構成です。しびれと熱を主役にした一本ですが、そのなかでグリーンペッパーだけが青い辛さを担当しています。

しびれ、焼ける辛さ、青い辛さ。同じ「辛い」でも質が違うものを並べる。辛さを量ではなく種類で組み立てた一本です。

グリーンペッパーが働いている商品

グリーンペッパーは、Inspiceの1つのブレンドに入っています。以下は原材料表の順位から見た層です。 ただし香りの強さは素材ごとに大きく違うので、量が少なくても主張が大きいことがあります。

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よくある質問

グリーンペッパーは黒胡椒の仲間ですか?

同じ木の実です。緑のうちに摘んで、色が変わらないように加工したもの。黒胡椒はこの緑の実を熱してから乾かしたものなので、工程をひとつ手前で止めた姿がグリーンペッパーです。

塩漬けと乾燥、どちらを買えばいいですか?

青さを味わうなら塩漬けかフリーズドライです。乾燥品は保存が利きますが、緑の香りがかなり落ちます。ソースやパテに粒のまま使うなら、塩漬けがいちばん確実です。

ピンクペッパーとは違いますか?

別の植物です。グリーンペッパーは黒胡椒と同じコショウ科ですが、ピンクペッパーは南米原産のまったく違う木の実。色で対になっているように見えて、仲間ではありません。

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